weekly knag

めし

焼牡蠣

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これは昨日の日記。考えてみると日記を書くのはその日の終わりなのだから、その時になるともう寝る感じになっている。その日のうちに日記を書くのは無理だ。それに、1日経ってから昨日のことを思い出しながら書くのはわりと悪くない。ともかく。

今日は12時起き。香川から戻ってからというものずっと微妙に風邪気味で、3日前についに体調が極端に崩れて寝込んだ。久しぶりのひどい風邪で(とはいえ年平均1回はひどい風邪にかかる)もうだめかと思った。体調を崩して寝込んでいるときは回復した未来を全く想像できなくなる。もう何もかも終わりだ!という気持ちで二日間寝ていた。幸いなことに昨夜には無事全快し、何もかもは終わっていない。念の為大事をとって一日安静にする。セブン・アンド・アイのフリーズドライの梅粥が余っていたので、お昼ごはんに食べる。寝込んでいたあいだ、この梅粥とボディメンテというドリンクをずっと摂取していたので、梅粥を食べると辛い記憶が少し蘇る。しばらく梅粥を食べることはないだろう。

いくつか溜まっていた事務連絡に手を付けて、確定申告の準備を始める。毎年毎年確定申告をやってきているけどここまで確定申告をやる気が削がれる年もなかなかない。とはいえ行政システムからは逃げられないのでやるんですけど…。適当なところできりをつけて晩御飯の支度。今日は友人の山形くんと佐藤さんとともに牡蠣と餅を食べる会をやるので、その準備。焼牡蠣・蒸牡蠣・生牡蠣に、搗きたて餅(納豆、大根おろし)、肉巻き餅、牛肉のたたき、トマトの煮浸し。締めに台湾まぜそば。肥満待ったなしのコース。駅前のスーパーへステーキ用の牛ザブトンとすき焼き用の霜降牛肩ロース、トマト、ねぎ、パクチーを買いに行く。3日ぶりに外に出たら、先週の陽気が嘘のように寒が戻っておりテンションだだ下がり。早く暖かくなってほしい。

帰宅してまぜそばとトマト、餅の仕込み。トマトはへたを外して湯剥きし、キッチンペーパーで落し蓋をして出汁で15分ほど弱火で煮る。終わったら火を止めて冷ましておく。まぜそば豚ばら肉の下処理から。豚ばら肉を8mm角ほどの拍子切りにして、熱湯で1分ほど茹で、ザルに上げて灰汁を洗う。しっかりと水気を切ったら、フライパンに少量の油を熱し、豚ばらを炒めていく。表面に焦げ目がついて、脂が滲み出てきたら火を止めて、豚ばら肉だけ圧力鍋に移す。フライパンに残った脂を再度熱し、今度はみじん切りにした葱を加えて葱油を作る。魯肉を作るときに葱油を使うとよいというのは友人の奥(名字)さんに教えてもらった。一般的なレシピでは葱油ではなくて油蔥酥(フライドオニオン)を使う。葱がほんのり焦げて香りが脂に移るまでゆっくりと加熱。葱油を作っている間に、圧力鍋の豚肉に水を加えて火にかける。灰汁が出てきたら取り除き、大蒜、生姜、八角、葱の青い部分を加える。ひと煮立ちさせたら、醤油、たまり醤油、オイスターソース、ざらめ糖、紹興酒を加え、最後に葱油を垂らして蓋をして20分加圧。のちに自然減圧。餅米はざっと洗ってザルに上げておき、水分が落ちたら餅つき機にセット。SANYO(現在はPanasonicが製造)のGopanは蒸しから搗きまで全自動でやってくれるので助かる。そもそも餅搗きをやりたくて購入したもので、ほとんどパンを焼くことはなく、基本的に生地を捏ねる機械として使っている。

そうこうしていると山形くんたちがやってきたので牡蠣から始める。以前能登で一年牡蠣を食べたら小ぶりながら非常に美味しかったため、一年牡蠣を大量に用意。ロースターに並べてアルミホイルを被せ、3分ほどで蓋が開くので各自皿に上げて食べる。美味しい。無限に食べれちゃう。少しして餅が仕上がったので、搗きたてを葱と納豆で和えて食べる。これは山形くんに教えてもらった食べ方。ねばねばのぬるぬるのもちもちで口唇期!みたいな美味しさ。
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一通り牡蠣と餅を堪能したので、変化球で餅の肉巻き。牛脂をフライパンに熱し、餅を揚げ焼きにする。餅が牛脂に馴染んだら割下を少量加え、煮詰めながら炒める。餅に割下が絡んだら、フライパンから下ろしてすき焼き用の肩ロースで巻く。別のフライパンに牛脂を熱して、肉で巻いた餅の表面に焼き目をつける程度にさっと焼く。餅のフライパンの割下を加えて肉の表面に絡めたら皿にもる。フライパンに残った割下と卵黄をかけて完成。適当に思いつきで作ったんだけど、これがちょっと下品なくらいに美味しい。卵黄、割下、和牛脂、餅という幸福感が脳にダイレクトにくる組み合わせなので即座に美味しさが飽和する。うにくとかもそうなんだけど、こういう成金趣味な料理ってちょっと品がないなあと思いつつも、いざ食べてみると馬鹿舌に対してちゃんと美味しさが開かれていて、それはそれでいいものだなと思う。もっとたくさんお肉買ってくればよかった。

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お肉もっと食べたい、ということでそのまま牛たたき。牛肉の水気をキッチンペーパーでしっかりとり、牛脂を発煙するまで熱したフライパンで一気に焼く。フライパンは肉と接したところから温度が下がっていくので、常に動かしつつ、均等に熱が入るように10秒おきにひっくり返す。1分ほど焼いたらアルミホイルでくるんで5分ほど休ませる。休ませている間に出てきたドリップと醤油、少量のバルサミコ酢を混ぜてソースを作り、スライスした肉にまわしかけ、黒胡椒を削って完成。ホースラディッシュをつけて食べる。トマトの煮浸しとも相性がよい。
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焼牡蠣につかれてきたので、蒸牡蠣へ。香りはやはり焼牡蠣がいいけれど、身の仕上がりは蒸牡蠣のほうが好み。牡蠣のスープが煮詰まらないので塩辛すぎないのもよい。殻が熱々じゃないので、次から次へと食べれちゃう。

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もう十分すぎるほど食べているけど、せっかく用意したので締めに台湾まぜそばまぜそばが食べたいという山形くんのリクエストに応えて。実際のところ、この段階ではもう完全に食べることに集中してしまっていて、写真は撮っておらず、これは翌日の昼ごはんに余り物を食べた際のもの。茹でたきしめんに肉餡をかけてパクチーとともに混ぜて食べる。お腹いっぱいでなければ温玉のせてもよい。怒涛で3時間ほど食べ続け、最後はお茶とドライフルーツで本当の締め。ちょっとやりすぎたなーと思いつつ、しかし牡蠣は食べたら食べただけ幸せなきもちになれるということがわかったので、季節が完全に終わってしまう前にもう1回くらいやりたい。次はソースをいろいろ用意してみようかな。

ビーフカレー

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これは昨日の日記。今日は10時起き。明日から3日間高松に焚き火に行くことになっているため(?)、なんとかして溜まった仕事を終える必要がある。起床即お茶をしてから昼過ぎまで仕事。用件整理がわかりやすい仕事はタスクがちゃんと管理できて、スケジュールがおしまいにならないのでよい。すべての仕事についてそうでありたいものの、人生とはなかなか難しい。わりと集中していたのであっという間に昼過ぎになる。前日の麻婆豆腐の残りを温めて食べる。

今日は友人の𡈽方さんが高松の焚き火へ行くために秋田からいったん横浜にくるので(?)、かるく部屋を片付けて、夕飯の支度をする。今夜は欧風カレーと、春菊とオレンジのサラダ。カレーはルーを作るのが若干面倒くさいので先に準備しておく。牛ロースをひと口大に切り分け、いったん茹でこぼし、ざるに上げて流水で灰汁を洗う。下処理した牛肉を圧力鍋でセロリ 、ネギ、大蒜、生姜、ブーケガルニとともに煮る。15分加圧で自然減圧。肉を煮込んでいるあいだにフライパンで小麦粉を炒める。小麦粉が茶色く色づいてきたら、カレー粉を加えてさらに炒める。カレー粉の香りがスモーキーに変化してきたら火を止め、フライパンを冷やす。別のフライパンに玉ねぎのスライスを飴色になるまで炒める。飴色の玉ねぎペーストに炒めた粉を少しずつ加え、さらに炒める。ペーストが硬くなってきたら、牛肉のスープを加えながら炒める。粉が全量玉ねぎと混ざり合ったらルーは完成。

ルーが完成したまだ時間があったので、炊飯をセットしてちょっとだけ仕事をしていると𡈽方さんが到着。お茶をいれて雑談。鉄観音と干梅の組み合わせはなぜこんなに美味しいのか。

お腹が空いてきたのでご飯の支度。牛肉のスープからセロリ等の野菜を取り出し、人参を加えて5分加圧。冷水で減圧し、レンチンしたじゃがいもを加えて軽く煮る。スープにルーを加えて溶かし、ウスターソース、チョコレート、トマトピュレを加えて弱火で煮込む。塩で味の調整をする。じゃがいもの表面が崩れ始めスープに馴染んだら、バターを加えて火を止め、ゆっくりかき混ぜて完成。

欧風カレーは面倒くさいけど丁寧に作れば丁寧に作ったなりのおいしさが約束されるので頑張りがいがある。カレーの食後にはヨーグルトと決まっているので、マスカットとヨーグルト。

明日は早いので早く寝るぞ、なのだがパッキングが無。パッキングが苦手すぎる。今回もまたすべてを諦めることによってバッキングを終えることになるだろう。

麻婆豆腐

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今日は14時起床。昨日まったく無駄に徹夜してしまい、7時に寝たのであった。うっかり終電で帰宅したのにもかかわらずひとりカラオケに行ってしまい、帰ってきたら以前購入した蓋碗が届いていたので嬉しくてそれからずっとお茶を飲みながらNetflixを見ていたら朝になってしまっていた。しかしとても楽しかったので後悔はありません。それにしても専用の茶器で淹れたお茶はおいしい。中国茶は茶葉に対して1度に抽出する湯量が少ないので、紅茶とか緑茶用の大きなポットで入れると香りが希薄になってしまう。失敗覚悟でAlibabaで買ってみたんだけど、今後も使おうと思えるものが届いてよかった。しかしもう茶海が欲しくなっていて、油断しているとどんどん新しく買い足してしまいそう。

起床してとりあえずお茶を飲み、あんまりお腹が空いていなかったのでそのまますこし仕事。3年間の研究奨励金の給付が今月で終わってしまうので、来月からなんらかの方法でお金を稼いでいかないといけない。なかなかフルタイムの仕事をやるのは難しく、どうやって働いていくのがいいのかなーなんて考えているとついつい気持ちが沈んでしまう。ウルトラCはないものか。

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考え事をしながら仕事をしているとあっという間に夕方になり、さすがにお腹が空いてきたので晩ご飯の支度。冷蔵庫に豆腐が、冷凍庫に挽肉があるので今夜は麻婆豆腐。豆板醤を切らしているので近スー(近所のスーパー)へ。マスクがなくて狼狽えている男性を脇目に、豆板醤とヨーグルトを買って帰る。鍋にたっぷりの油を熱し、青花椒、唐辛子、大蒜をざっと炒める。すぐに豆板醤を加え、香りを立てる。挽肉を加えたら強火で肉を軽く焦がす感じで一気に炒め、肉に火が通ったら老抽を加えて肉に絡める。老抽で肉が黒く色づいたら微塵切りにした葱と豆豉を加えてさらに炒め、葱がしんなりとしてきたら水と醤油、鶏がらスープの素を加え、ひと煮立ちさせる。スープが沸騰してきたら下茹でしておいた豆腐を加え、軽く煮る。豆腐が馴染んだら火を止めて水溶き片栗粉を軽く混ぜながら流し入れ、最後に軽く煮立たせてとろみが出たら完成。今回は片栗粉を切らしていたのでタピオカ粉で代用。ご飯に乗せて食べる。テンションが下がった時は熱くて辛いものを食べるに限る。鼻先に汗を滲ませながら一気に掻き込む。食後にヨーグルトを食べ、軽くリングフィットアドベンチャーをやる。本日ついに80レベルに。まだまだ先は長くも、進捗があるのはやっぱり嬉しい。

えびの大蒜炒め

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今日は11時起き。先週金沢でお料理会があり、その準備で生活が崩壊したまま現在に至る。ようやくいろいろ落ち着いて、日常に帰ってきた感じがするので、なんとかして生活リズムを修正したい。11時では朝ごはんという時間でもないので、起きてそのまま昼ごはん。手撕包菜(キャベツ炒め)と味噌汁と白飯。最近は手撕包菜が安くて手軽でご飯が進むということでキャベツさえあれば毎回のように作っている。フライパンにたっぷりの油を熱し、香りが出るまで花椒と唐辛子と大蒜を炒める。ねぎを加えて軽く炒めたら、一口大にちぎったキャベツを加え、醤油、砂糖、香醋、MSGで調味。醤油を軽く焦がす感じで強火で一気に煽り、キャベツがしんなりする直前で皿に盛る。甘塩っぱ酸っぱいタレに花椒と唐辛子の刺激が加わって、ご飯すすむ。正直なところ「ご飯のおかず」というものがあんまり好きではなくて、それは料理がご飯に奉仕している感じがしてしまうからだ。ご飯が美味しく食べられる、ということによっておかずが評価されるというのがいまいち気に食わない。こと東アジアにおいて「ご飯を食べるためにおかずを用意する」という時代が長かったのは事実にせよ、おかずはおかずで美味しいのである。しかし、この手撕包菜はどうにもご飯と相性がいい。ご飯が美味しく食べられる、というよりも、ご飯との組み合わせにおいて最高に美味しいという感じがする。

昼食を済ませてお出かけ。今日は初台のオペラシティで展覧会を見る。ICCの企画展とオペラシティアートギャラリーの白髪一雄。コロナウイルスの影響で美術館も休館するそうなので、しばらくの見納めということになりそう。白髪一雄は初期の作品がとても良い。全然知らなかった。フットペインティングも並べてみるとそれぞれで何を試みているのかがよくわかる。円のシリーズは全然良くなくて、人間失敗することもあるよなあと思って少し元気が出た。大規模個展は楽しい。

帰りに新宿駅のThe Alleyによってタピオカミルクティー。かつては大行列だったのだけど、今や並ばずに注文できる。個人的にタピオカは好きなので、並ばなくなったのは嬉しいけど、潰れない程度にはお客さんが入ってほしい。最寄り駅のスーパーで海老とはまぐり、大蒜を買って帰る。今夜は大蒜炒鮮虾(えびにんにく炒め)と蛤蜊炒粉絲(はまぐり春雨炒め)。鍋に油を熱し、大蒜と生姜、ねぎを炒める。はまぐりを加えて油を絡める程度に軽く炒めたら、紹興酒を入れて強火にし一気にアルコールを飛ばす。塩と醤油、香醋を加え、下茹でしておいた春雨を加えたら蓋をして弱火に。3分ほどしてはまぐりに火が通ったら完成。えびは殻を剥いて背わたと腹わたをとる。フライパンに多めの油を熱して、えびの殻を揚げる。殻が揚がったらキッチンペーパーにとり、残った油にたっぷりの刻み大蒜と唐辛子、ねぎを加えて炒める。香りがたったらえびを加えて、塩胡椒とMSGで調味。強火で一気に炒めて完成。揚げたえびの殻は塩とMSGを振って同じ皿に添える。パリパリとして美味しい。

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食後に虎屋の季節限定いちご羊羹。安定の虎屋…と思いきやいちごのフレーバーが妙にチープで、安物のジャムを舐めてから羊羹を食べたような印象になってしまっている。羊羹としてはちゃんと美味しいんだけど、いちごが全く活躍できておらずちょっと残念。虎屋はやっぱりおもかげが一番美味しい。

椎茸のオイスターソース炒め

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日記にするには時間が経ちすぎてしまったので、滞在の振り返り。

21日。起きてすぐ喝茶。とにかくたくさんお茶を飲む。30分くらいお茶をしてから朝ごはん。

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朝ごはんは扁食(biǎnshi)という極薄皮の小粒な雲呑。皮が薄いので結果的に豚肉の旨味が全面に出てくる。スープは薄味。さっぱりとしたスープと濃いめの味付けの扁食のリズムがよい。

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午後から工場に作業に行き、18時ごろ帰宅。ちょっとお茶をしてから晩ごはん。炒米粉と干炸魚、菜花海蛎子湯。海蛎子(hǎilìzi)は牡蠣の小さいやつ(厳密には微妙に違うらしい)。カリフラワーを中国語でなんというかきいたら菜花(càihuā)だとのことで驚く。確かにどちらもアブラナ科で、中国のカリフラワーは少し縦長で形状も似ている。閩南ではカリフラワーはよく食されるようで、炒め物も非常においしい。食後は無限に喝茶。

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23日。午前中工場で作業して、昼は外食しようということで牛肉麺のお店へ。牛肉湯と咸飯のセット。炒青菜につかわれているのがサニーレタスで、それがとても美味しい。サニーレタスってサラダにしか使えないと思い込んでいたので、蒙が拓けた思い。

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夜は西紅柿炒鶏蛋と紫菜蘿蔔丸、魚香茄子、茹でオクラ、魚丸蘿蔔湯。紫菜は中国の海苔で、磯の香りが強く、若干肉厚な感じがする。塩気の強い蘿蔔干(切り干し大根)とスターチ(たぶんキャッサバ粉)でつないで団子状に揚げてある。これまでの料理は全体的に薄めの味付けだったので、紫菜蘿蔔丸の塩気の強さが際立っている。ひと玉でご飯が進む。

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24日。この日は旧正月の大晦日なので、そこらじゅうで爆竹や花火が常に炸裂している。お世話になっている家族は喪中だったためお祝い行事は特になし。とはいえ晩ご飯はすこし豪華に海鮮鍋。滷肉を包んだ巨大な魚丸や魚糕に加えて海老や蝦蛄、渡蟹が大量に入っている。また面白いのは、鍋やスープの具材として炙った干物が使われているところ。この日は太刀魚の干物が使われている。日本の干物よりもしっかりめに干してあり、出汁への適性が高い。身ももちろん美味しい。海産物の旨味という旨味が混ざったスープは、旨味が脳にダイレクトに届く感じがする。とても美味しい。

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深夜に2人の友人が訪中。廈門へピックアップに行ったスタジオディレクターと合流して夜中までやっている線麺店へ。ショーケースから具材を選ぶと麺と一緒にスープで煮てくれる。他の地域では麺線と呼ぶ場合が多いけど、閩南周辺では語順が逆転していることがしばしばあるらしい。また小籠包がとても小さく、スープが少ないけど、この店がそうなのか地域的な話なのかはわからない。

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帰って喝茶。茶卓で延々淹れてくれる。

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26日。三ヶ日に相当するのでさすがに作業などはなし。炒青菜、葱油香菇、青椒紅椒炒魷魚、紫菜湯。葱油香菇は葱と椎茸をオイスターソースで炒めただけのものなんだけど、とても美味しい。椎茸の旨みに葱とオイスターソースの甘さが加わってご飯が無限に食べられる。このあたりの家庭はどこも大小の差はあれ畑を持っているらしく、野菜の使い方がダイナミックでよい。

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ご飯を食べて満足して寝ていたら夜に突然起こされ、聞けば飯を食べるという。あんまり事情はよくわからなかったが、おそらく喪中だったので新年祝いができないけど、夜中にディレクター夫妻とその友人でこっそりお祝いをやろうという感じらしい。水煮鱸魚と酸辣檸檬魚。水煮鱸魚はお店からこの鍋ごとテイクアウトしてきたものらしい。鍋のしたには炭が入っていて、鍋を熱々に保ってくれる。本格的な四川料理ほど辛くなくて食べやすい。

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28日。一週間滞在してだいぶこちらの生活リズムが身体に馴染んでくる。23時頃には強烈な眠気が来て、朝7時には目覚ましより先に目が覚める。不眠気味の日本での生活からは考えられない。お茶を飲んで、お粥を食べ、午前中は日光浴をしたりしてゆっくり過ごす。翌日友人がこちらで制作した物品を持って帰国するので、梱包の手順などを軽く整理し、お昼ごはん。葱油香菇、青椒蘿蔔絲、青椒炒菜花。カリフラワー炒めをかなり気に入ったので、帰国後にも作りたい。

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30日。こちらでやらなければいけない作業はすべて終わったのでゆっくり過ごす。午前中はひたすら本を読みながら喝茶。お茶請けの甘い干し梅と合わせて無限に続けられてしまう。トイレの頻度が倍くらいになる。お昼は魯肉、青椒紅椒炒魷魚、清炒包菜絲、魚糕蘿蔔湯。魯肉は台湾に比べてかなりあっさりめ。油がかなり取り除いてあり、甘さも控えめなので、サラサラと食べやすい。新型肺炎のために滞在中にほとんど街歩きできなかったので、午後からディレクターが車で街を案内してくれることに。三方を海に囲まれていて、なるほど魚が美味しいわけだと思う。

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31日。翌日早朝に厦門から帰国予定なので、実質最終日。締め切り直前の書類を午前中に急いで終わらせる。とはいえ喝茶とお粥は欠かさない。とてもいい生活リズムができているので帰国後もこれを崩さないようにしたい。お昼ごはんは青蒜炒菜花、耗油炒香菇、魚糕蘿蔔湯。しばらくこのご飯が食べられなくなると思うと寂しい。

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1日。朝早く起きて、タクシーで空港へ。Uターンラッシュの直前ながら新型肺炎の影響で春節休みが伸びているので、空港は空いている。予想よりも早く搭乗手続きが終わったので、空港内のカフェで蒸し餃子とお茶。

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成田着。おそらく衛生上の考えからだと思うんだけど、滞在先ではどんな食材もほとんど生食しなかったし、水も浄水した上で加熱して飲む習慣があり、久しぶりに冷たい生ものが食べたい!ということで第3ターミナルに移動して寿司。日本食が恋しくなるという経験はほとんど無いけれど、空港に到着すると途端に食べたくなる。ちなみに今はラーメンが食べたくなっている。

扇貝米粉蒸

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これは20日の日記。台湾最終日は7時起き。今日から泉州編。11時45分桃園機場発の飛行機で廈門に向かうのである。宿の近くの小吃店で蛋餅と煎餃、熱豆漿。名残惜しくて泣きそう。荷物もあるのでタクシーで台北車站まで行き、MRTで空港へ。

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空港で小銭が余っていたので黒松沙士を飲む。A&Wルートビアもよいが僕は黒松沙士のほうが好き。ガラナとかドクターペッパーと似ている。

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11時45分発13時着なので機内食など出ないだろうと思っていたら出てきた。魯肉飯とサラダ、パン、フルーツ。非アジア圏の航空会社だと、ご飯とパンがしばしば一緒に出てきてうんざりするのだが、まさか廈門航空もそれをやるとはね。まあなんのかんの言って全部食べるのですが...。

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今回の目的地は廈門から車で2時間ほどの泉州市惠安県。友人のスタジオがあり、10日ほどスタジオディレクターの家族にお世話になる。泉州市は福建省内にあって飲茶の文化がかなりしっかりとある。スタジオを案内してもらって家に伺うと、家族の共有スペースには2台の茶卓があり、促されるままに喝茶。鉄観音
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そのまま食卓に移動して夕飯。干炸刀魚に炒蛤蜊、魚香茄子、扇貝米粉蒸、西红柿蛋汤。刀魚(太刀魚)は恐らく干物にしてから揚げており、臭みがなく身もしっかりしていて美味しい。扇貝(帆立貝)米粉蒸は、帆立の出汁を全て米粉が吸っていて旨味がダイレクトに口に広がる。感動的な美味しさ。これは自分でも実践したい。米粉ってこうやって使えるんだ、という感動がある。

食後にはまた喝茶。干梅が美味しくて無限に食べてしまう。無限にお茶が出続けるので無限に飲みたくなってしまうが、明日から気合入れて制作なので早めに就寝。ご飯とお茶がおいしいことがわかったので、がぜんやる気が生まれている。

肉圓

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これは19日の日記。今日は7時起き。前日遅くまで遊んでしまった+同居人が仕事終わりの深夜便で台湾に来たため寝るのが遅く、とにかく眠い。しかし今日はようやくアジアアートビエンナーレを見に台中に行くのである。タクシーを拾って台北車站まで行き、高鉄に乗って台中へ。美術館の開館ちょっと前についたので、近くの豆漿店へ。熱豆漿に油条、蛋餅、小籠包を頼んだら、小籠包はまだできてないとのことなので蘿蔔糕に変更。したはずなのだが、食べているうちになぜか小籠包もやってきた。たぶん金額的には小籠包のお金は払っていないはずなのだけど、事情を説明する語彙力がないためありがたく頂くことに。台湾といえば小籠包の有名店がそこらじゅうにあるけれど、個人的には小吃店で食べるのが好きだ。
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ビエンナーレはおもしろいけれど映像作品だらけ。すこし疲れたので、途中休憩に美術館隣の春水堂へ。日本では春水堂は貢茶人気に押され気味だけど、個人的には日本国内では春水堂が一番好きだ。シンプルな珍珠奶茶と珍珠茉莉花奶茶を頼む。
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ひと通り展覧会を見おわって、同居人はほかの展覧会を見るために一足先に台北へ。僕は台中小吃。本当はいろいろ食べたかったのだが、残念ながら日曜休業が多い。ずっと気になっていた台中名物、肉圓を食べる。お店には肉圓と魚丸湯、冬粉湯の3つしかない。なんもわからん自分にとってはとてもわかりやすくてよい。肉圓は肉餡とソースがとろとろの生地と合わさってとても美味しい。特にソースが2種類かかっているのだけだ、白いとろりとしたソースがとても美味しかった。作り方の想像がつかない。また、魚丸もぷりぷりで、湯も滋味深い。メニューがストイックなだけある。大満足で台北に戻る。台中はまたゆっくりと再訪したい。
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台北に到着して、西門で合流。2回目の天天利美食坊へ。蚵仔煎を食べたくて。それと魯肉飯と切仔麺。日曜ということもあり混んでいる。席を待つ間に注文票を書き、席に着いたら間髪入れずに料理がやってくる。やはりとても美味しい。

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今日は台湾で過ごす最後の夜なのでまだ終わらない。天仁茗茶を挟んで寧夏夜市へ。
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気になっていた鶏肉飯の屋台があったのでとりあえずそこに向かう。店前にとても美味しそうな滷豆腐があったので、それと鶏肉飯。屋台で鉄板がなく、煎蛋がないのがすこし残念だけど美味しいので問題ありません。他にも米腸や滷味を食べ、フルーツを買って西門に戻る。歩き疲れたので今日もまた足裏マッサージ。今日は首肩も込み。完全に仕上がって宿に帰る。明日廈門へ移動するため、荷物をまとめて即入眠。もう1週間くらい台湾にいたい。