weekly knag

めし

椎茸のオイスターソース炒め

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日記にするには時間が経ちすぎてしまったので、滞在の振り返り。

21日。起きてすぐ喝茶。とにかくたくさんお茶を飲む。30分くらいお茶をしてから朝ごはん。

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朝ごはんは扁食(biǎnshi)という極薄皮の小粒な雲呑。皮が薄いので結果的に豚肉の旨味が全面に出てくる。スープは薄味。さっぱりとしたスープと濃いめの味付けの扁食のリズムがよい。

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午後から工場に作業に行き、18時ごろ帰宅。ちょっとお茶をしてから晩ごはん。炒米粉と干炸魚、菜花海蛎子湯。海蛎子(hǎilìzi)は牡蠣の小さいやつ(厳密には微妙に違うらしい)。カリフラワーを中国語でなんというかきいたら菜花(càihuā)だとのことで驚く。確かにどちらもアブラナ科で、中国のカリフラワーは少し縦長で形状も似ている。閩南ではカリフラワーはよく食されるようで、炒め物も非常においしい。食後は無限に喝茶。

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23日。午前中工場で作業して、昼は外食しようということで牛肉麺のお店へ。牛肉湯と咸飯のセット。炒青菜につかわれているのがサニーレタスで、それがとても美味しい。サニーレタスってサラダにしか使えないと思い込んでいたので、蒙が拓けた思い。

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夜は西紅柿炒鶏蛋と紫菜蘿蔔丸、魚香茄子、茹でオクラ、魚丸蘿蔔湯。紫菜は中国の海苔で、磯の香りが強く、若干肉厚な感じがする。塩気の強い蘿蔔干(切り干し大根)とスターチ(たぶんキャッサバ粉)でつないで団子状に揚げてある。これまでの料理は全体的に薄めの味付けだったので、紫菜蘿蔔丸の塩気の強さが際立っている。ひと玉でご飯が進む。

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24日。この日は旧正月の大晦日なので、そこらじゅうで爆竹や花火が常に炸裂している。お世話になっている家族は喪中だったためお祝い行事は特になし。とはいえ晩ご飯はすこし豪華に海鮮鍋。滷肉を包んだ巨大な魚丸や魚糕に加えて海老や蝦蛄、渡蟹が大量に入っている。また面白いのは、鍋やスープの具材として炙った干物が使われているところ。この日は太刀魚の干物が使われている。日本の干物よりもしっかりめに干してあり、出汁への適性が高い。身ももちろん美味しい。海産物の旨味という旨味が混ざったスープは、旨味が脳にダイレクトに届く感じがする。とても美味しい。

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深夜に2人の友人が訪中。廈門へピックアップに行ったスタジオディレクターと合流して夜中までやっている線麺店へ。ショーケースから具材を選ぶと麺と一緒にスープで煮てくれる。他の地域では麺線と呼ぶ場合が多いけど、閩南周辺では語順が逆転していることがしばしばあるらしい。また小籠包がとても小さく、スープが少ないけど、この店がそうなのか地域的な話なのかはわからない。

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帰って喝茶。茶卓で延々淹れてくれる。

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26日。三ヶ日に相当するのでさすがに作業などはなし。炒青菜、葱油香菇、青椒紅椒炒魷魚、紫菜湯。葱油香菇は葱と椎茸をオイスターソースで炒めただけのものなんだけど、とても美味しい。椎茸の旨みに葱とオイスターソースの甘さが加わってご飯が無限に食べられる。このあたりの家庭はどこも大小の差はあれ畑を持っているらしく、野菜の使い方がダイナミックでよい。

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ご飯を食べて満足して寝ていたら夜に突然起こされ、聞けば飯を食べるという。あんまり事情はよくわからなかったが、おそらく喪中だったので新年祝いができないけど、夜中にディレクター夫妻とその友人でこっそりお祝いをやろうという感じらしい。水煮鱸魚と酸辣檸檬魚。水煮鱸魚はお店からこの鍋ごとテイクアウトしてきたものらしい。鍋のしたには炭が入っていて、鍋を熱々に保ってくれる。本格的な四川料理ほど辛くなくて食べやすい。

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28日。一週間滞在してだいぶこちらの生活リズムが身体に馴染んでくる。23時頃には強烈な眠気が来て、朝7時には目覚ましより先に目が覚める。不眠気味の日本での生活からは考えられない。お茶を飲んで、お粥を食べ、午前中は日光浴をしたりしてゆっくり過ごす。翌日友人がこちらで制作した物品を持って帰国するので、梱包の手順などを軽く整理し、お昼ごはん。葱油香菇、青椒蘿蔔絲、青椒炒菜花。カリフラワー炒めをかなり気に入ったので、帰国後にも作りたい。

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30日。こちらでやらなければいけない作業はすべて終わったのでゆっくり過ごす。午前中はひたすら本を読みながら喝茶。お茶請けの甘い干し梅と合わせて無限に続けられてしまう。トイレの頻度が倍くらいになる。お昼は魯肉、青椒紅椒炒魷魚、清炒包菜絲、魚糕蘿蔔湯。魯肉は台湾に比べてかなりあっさりめ。油がかなり取り除いてあり、甘さも控えめなので、サラサラと食べやすい。新型肺炎のために滞在中にほとんど街歩きできなかったので、午後からディレクターが車で街を案内してくれることに。三方を海に囲まれていて、なるほど魚が美味しいわけだと思う。

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31日。翌日早朝に厦門から帰国予定なので、実質最終日。締め切り直前の書類を午前中に急いで終わらせる。とはいえ喝茶とお粥は欠かさない。とてもいい生活リズムができているので帰国後もこれを崩さないようにしたい。お昼ごはんは青蒜炒菜花、耗油炒香菇、魚糕蘿蔔湯。しばらくこのご飯が食べられなくなると思うと寂しい。

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1日。朝早く起きて、タクシーで空港へ。Uターンラッシュの直前ながら新型肺炎の影響で春節休みが伸びているので、空港は空いている。予想よりも早く搭乗手続きが終わったので、空港内のカフェで蒸し餃子とお茶。

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成田着。おそらく衛生上の考えからだと思うんだけど、滞在先ではどんな食材もほとんど生食しなかったし、水も浄水した上で加熱して飲む習慣があり、久しぶりに冷たい生ものが食べたい!ということで第3ターミナルに移動して寿司。日本食が恋しくなるという経験はほとんど無いけれど、空港に到着すると途端に食べたくなる。ちなみに今はラーメンが食べたくなっている。