フォー
今日は昼前に起きてちょっと仕事をし、昨日の夜に作ったフォーの残りを食べた。ベトナム料理は不案内だけど、わりと美味しくできている気がする。ダムトイオットという唐辛子と大蒜が漬けこまれた酢が欲しいが家にはない。さっぱりとしたスープにレモンを絞って食べると爽やかにうまい。花粉症で腫れた鼻腔がひろがるような心地がする。ラーメンにしても中華麺にしても、麺料理のスープは麺のつけ汁という感じが強くて、スープを完飲しようなどとはなかなか思わないけど、フォーは例外的にスープを飲み干したくなる。スープの浮き実が麺、という感じで、なんとなくフランス料理の影響を感じさせる。実際にベトナムでベトナム料理を食べたことがないからわからないけど。
ときに、ベトナム料理ほど植民地支配の影響を感じる料理もないような気がする。というのもフォーのスープの作り方はほとんどブイヨンの取りかただからだ。鍋に少量の油をひいて、潰した大蒜と生姜、八角、コリアンダーシード、フェンネルシード、クローブをかるく炒める。干海老を加えて香りが出たら水とコンセントレーテッドブイヨンを加えて軽く煮立てる。本当なら丸鶏や鶏ガラにしっかりとローストした玉ねぎでだしを取るんだけど、時間的にも金銭的にもコストがかさむのでハインツのお世話になる。スープが煮立ったらニョクマム(魚醤)で味を調整し、弱火に落として塩で下味をつけた鶏胸肉を入れる。10分くらい加熱したら肉を取り出して薄くスライス。茹でた麺にスープをたっぷり、もやしと赤玉ねぎ、茹鶏、パクチーをのせて完成。
昼過ぎに上野で内覧会に出席しないといけないので、お皿を洗って出かけた。30分くらい遅刻して到着したら人がたくさんいて、くぐもったマイクの声で誰かが喋っているのが聞こえるけど、遠くて誰かわからない。30分も経っているはずなのにまだ誰かが話をしていて、しかも終わる気配もないので次の予定もあるし記帳だけして出た。